[X4X0 D17M6]
Back log No.2-再生時間 20:21

監視員「失礼致しますー、王、おられますか?」
002「………」
監視員「あれ?王ー!おられますか!」
002「………っっ……」
監視員「王!おられますかー!」
002「ッッッうるッさいわね!!!さっきから何度も羽筆を打ってるのが聞こえないの!?馬鹿なの!?あなた新顔じゃないわよね!?なぜ分からないの!?煩いのよ何度も何度も何度も!!要件を先に言いなさいよ!!」
監視員「ひっ……た、大変失礼致しました、お許しを、さ、先程アルタレの地区から少女が一人、王を直接訪ねたいと…」
002「あぁ?…アルタレの…?」
監視員「はい、受付からの連絡と先程」
002「…あんた…監視員でしょ!?なんで書斎の連中が来ないのよ!だから弁えなかったのね!」
監視員「ひっ…も、申し訳御座いません、し、しかし伝令をと…」
002「……通しなさい」
監視員「え、は、はい、しかし、年幾ばくかもいかない子供ですよ?通してしまって良いのですか、中王宮前まで…?」
002「貴方、私の命令が聞けないの…?」
監視員「い、いい、今直ぐに通します!!し、失礼致します!」

002「全く……書斎の人間は、いい加減私の元へ寄越す時に人選しないさよね…扉は絶対に開けたくないし、羽筆のルールだって言っておきなさいよ…特に雄…大きな声を出すし、扉は叩くし、アイツらは最ッ低……!!姉妹たちはどうしてああいうのと仲良くできるのかしら…信じらんない…」

少女「クラウ?来たわ…また柵を越えちゃったけど、いいわよね。」
002「……エルね。入りなさい」
少女「はい、失礼します……相変わらず重いわね、ここの扉」

少女「……クラウ、また私が埃を払ってあげようか?…って、貴女お風呂とか入れるの…?」
002「……どういう意味よ」
少女「人間ならこんな埃をかぶっていたら不潔だと思われてしまうわ。王様なんだから、身なりは…」
002「…いいのよ。私は人間に会いたくはないし、人前に自ら出る事もしない。それにこうしていれば、私の大好きな本に私の中枢を預けられる気がするのよ。」
少女「なあにそれ。よく分からない事言ってないで、ほら、降りてきて。」
002「……ふん」

少女「ほら、綺麗になった。こっちの方が素敵だわ、クラウ」
002「………」
少女「クラウ、聞いて。またアルタレの村で強盗が起きたわ。犯人はまだ捕まってないみたい…今は戦争のない平和な世界と歴史書には書いてあったけど、こういう出来事があるといつか、大きな争いになってしまうような気がして…とても不安よ。」
002「………」
少女「ねえクラウ、聞いてるの?
002「…聞いてるわよ。」
少女「クラウ、王様でしょう?また前みたいに、あなたの不思議な力で…」
002「…私はここから動けないのよ。それに、力の事は…」
少女「だって!あんなにすごい力を貴女は、あれさえ使えばこの出来事だってみんな」
002「…エル、見誤らないで。『貴女は蜃気楼を掴んだだけ。』私はこうだけど、いつも国民のことは考えてる。貴女が見たのは…私のほんの一部よ。王は信頼と、統制により国を統治しなければいけないの。貴女からはそう見えていないかもしれないけど、私も仕事をして居るのよ。」
少女「分かってる、分かってるけど、でもそんな時間のかかることより…」

002「エル。駄目よ。貴女たち人間は、自分たちの力で解決をしないといけないことが沢山あるのよ。私は…その道案内をするだけ。エル、前のことは…それこそ「忘れなさい」。貴女自身の力で忘れなさい。」
少女「……ごめんなさい。」
002「………いいのよ。」

002「…アルタレへ憲兵隊ね。あの辺りは高山も多いし影も大きい。…分かったわ。直ぐに。明日にでも…ええ。お願い。」
少女「電話は…終わったの?」
002「ええ。アルタレに憲兵をお願いしたわ。大丈夫、アルバディトスの騎士達よ。…盗賊も、コーネリアスの剣の錆にはなりたくないでしょう。」
少女「……クラウ、やっぱり王様なのね。」
002「…エル、もう帰りなさい。ここに居ては夜回りの見張りたちに騒がれてしまうわ。」
少女「そうね。…いつもありがとう、クラウ。またお礼に新しい本持ってくるわね。」
002「そう…宜しく…裏口、開けといたわ。」
少女「うん…よっ…毎回この窓から抜け出してるけど、これじゃ泥棒見たいね。ふふ…じゃあね!クラウ!」

002「…エル」
少女「…?なあにー!」
002「……また来なさいな。」
少女「えへへ、言われなくてもね!」

受付員「王室は…閉まってるわね。良し、今日は上がりかな〜……あの子……また来たわね。王に直接本を届けに…?まさかね。それに中間の認証で止められるだろうし…」

-ヴェチェル中央宮 大図書館にて
【::#IIと監視員、エルと呼ばれる少女の会話記録_ライター3から】